リピーター化施策

インバウンド旅行者の消費行動を読み解く、中国・韓国・台湾・香港の訪日リピーター傾向を観光庁が整理(トラベルボイス)

上記のような記事が発表されていますが、最近、リピーターを作っていきたい、というお話をよく聞くようになってきました。訪日頻度が高い地域があることは話題ですし、販売促進の中で、ロイヤルカスタマー施策が重要なことは言うまでもありません。訪日のお客様にリピーターになっていただくにはどのようなことができるでしょうか?手法を考えていきたいと思います。

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(1)会員化

ここでいう会員化とは、お店側で顧客情報を持つ持たないに関わらず、お客様側にお店との接点を残す、ということです。

公式SNSフォロワー、SMS(携帯ショートメール)会員、メルマガ会員などのライトな形で十分です。近いとはいえ飛行機で来る必要がある訪日のお客様は、これらの情報伝達で即反応できる機敏性にはどうしても欠けてしまいます。そのため、これらはリマインド効果に過ぎなく、大きな即効性はありません。このように考えると、目的は忘れないでほしいということなので、物理的な何か、会員カードなどをお客様にお渡しする、だけでもかまいません。

余談ですが、私自身、上海在住時代は、香港の商業施設の会員になっていました。私が香港のリピーターになっていた時代です。

ショップスタッフから会員に勧誘された際、上海在住だから、とお断りしようとしましたが、そういうお客様はたくさんいらっしゃいますから問題ないですよ、となり、会員になりました。それこそ飛行機移動の距離なのですぐに行けません。でも、定期的にSMSやメルマガが配信されていたので忘れませんでしたし、そもそもその商業施設を気に入っていましたので、香港に行った際にはほぼ必ず立ち寄っていました。リピーター施策に囲い込まれていましたね。

 

(2)SNSチェックインキャンペーン

facebook、Instagram、微信など、お客様のSNSアカウントでチェックインをしていただくことで、何か特典を付ける、というキャンペーンです。

普通に買い物することに加えて、ひとつ別の行動を起こすことで、お客様の中には少しでも体験が心に残りますし、後で見返すことで、(1)のようなリマインド効果があります。また、そのお客様の友達関係やフォロワーなどに、チェックインしたことが共有されますので、投稿時のコメント(=口コミ投稿)と合わせて、新たな認知拡大に繋がる可能性が多いにあります。ここで広がる口コミは情報に信頼感がある、近い友達への拡散になります。

 

(3)次回クーポン

今は使えないが来月は使える、というような、次回来店時利用可能なクーポンの配布です。有効期限は長めでいいでしょう。再訪日の際はぜひまた来てほしい、という気持ちを伝えることは大事です。

お客様はそこで未来を考えるので、また訪日予定があれば、大事に取っておいてくれるかもしれません。実物を残すことは心にも残りやすく、つまりお客様の中に存在を残すことができます。

 

(4)ポイントカード(SNSで代用も)

アプリなどデジタルで可能であれば最もいいですが、訪日客向けにここまでの対策を取るところは少ないでしょう。そうであるなら、古典的な印刷物でもいいですし、(2)のチェックイン機能と連動し、買い上げポイントではなく来店ポイントとして特典を付けていくこともいいでしょう。

これはお客様のSNS上で、通算のチェックイン回数を確認し、それに応じて特典を付けていくということです。来店ポイントは専用端末を導入して大掛かりになる場合もありますが、これをお客様のSNSアカウントで代用するという、すぐにでも始めることができ、かつコストもかからない、そしてシリーズ化してできる、というキャンペーンになります。

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我々日本人の感覚よりも、訪日リピーターというのは本当に多く存在していて、10回以上の訪日リピーターはけっこういます。私も来館客調査の現場で幾度となく見ています。台湾・香港・韓国は特に多いです。いずれも日本より領域が大きくなく、また国際線で数時間と距離的には近いので、我々日本人でいうところの国内旅行に行くかの感覚で、訪日旅行が出来てしまいます。中国においては旅行目的ではまだ初訪日の比率は多いですが、商用でのリピーターは多く存在しています。いろいろな分野でビジネスが国境を越えているんですね。

 

現在日本は為替が円安傾向であることに加え、人的なサービスが主要コストではない商品は、本当に安くてクオリティもあります。これがデフレの効果なのかと思うと寂しさも感じてしまいますが、実態なので仕方ありません。日本はすでに物価が安い買い物天国という立ち位置です。ここにチャンスを見出して、リピート化を促進していきたいものです。

 

最後に、ここまで手法の話をしてきましたが、そもそもの買い物体験で満足しないことには、いくら手法を整備してもリピートには繋がらないでしょう。記念に買いました程度の買い物では、リピート化は期待できません。やはり最も重要なことは本業。本業でいかに満足していただけるか、足元をよく見ていくことが最も重要、ということを最後に付け加えます。

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